54年間、地下でホテルの営みを支えてきたボイラー。
ホテル開業と同じ昭和37年製2台と、新館開業と同じ昭和47年製の1台。
リニューアル改装工事にともない、灯し続けてきた昭和の火が消えたのでした。
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この記事は2016年8月20日に制作、掲載しました。
部外者立入り禁止の下田東急ホテル地下の心臓部へ
夏場は室温が35度以上、最地下のボイラー室へ進入
熱気がこもる地下室、圧倒的な存在感のこの物体は!
ホテル全館を支えてきた3台の昭和のマシーン
昭和37年(1962年)開業時に導入されたNo.2と、昭和47年(1972年)新館増築時に導入されNo.1は、全館の給湯と暖房を支えてきた。
No.2と同じく開業時に導入されたNo.3は、現在は厨房専用機として稼動しているが、以前はホテル内で行なっていたリネン類や制服のクリーニングにも利用されていた。
No.2とNo.3は、導入当初の燃料が石炭であった。
その火を絶やさぬため、日夜張り付いていたボイラー担当者が使用したであろうシャワー室や、石炭投入口の名残りも見ることができる。
現役で稼動している同種のボイラーは他に例がないと言われ、そういった意味では貴重なものであるが、老朽化は否めず全館リニューアル改装工事とともに姿を消すことになる。
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47年増築した新館は、40年以上の年月を経て、現在は東館と呼ばれています。
全館の快適な環境を守ってきたターボ冷凍機
ボイラーとともに活躍してきた冷凍機
地下室のさらに床下にある貯水槽の水は、ボイラーのほか冷凍機にもつながっている。
夏は、このターボ冷凍機によって冷水を作り、ロビーやレストランなどを含む本館70室あまりの冷房に使用している。
昭和37当時、一般家庭で冷房施設があることはまだ珍しく、ホテルでも設置される数が限られていたのではないかと推測される。
その冷房施設として設置されたこのターボ冷凍機は、保守会社によればもう日本には2台しか稼動しておらず、耐久年数も例がないので不明とのこと。
リニューアル後は、チラー冷凍機という既に新館(東館)系には使用されている最新の設備に入れ替わる。
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下田東急ホテルは2017年の開業55周年に向け、お客様にさらに満足していただけるよう全館を改装いたしました。多くの方に支えられきた54年の歩みと、リニューアル後のビジョンをご紹介いたします。