島根は山もあり海もあり、豊かな自然に囲まれた場所です。質の良いそば粉を使ったそばや、宍道湖（しんじこ）の恵みを贅沢にいただけるグルメなど、おいしいものも豊富。島根にはさまざまなグルメがありますが、まずは定番を楽しみたいもの。島根の定番名物グルメとお店をご紹介します。

島根名物で真っ先に名前があがるのが、出雲そば。そば処 田中屋は三代目を中心に毎朝職人が打つ、打ち立ての手打ちそばのお店。そば粉は、季節により産地を厳選した希少な国産石臼挽きのみを使用しています。 挽きぐるみと言われる外皮まで挽き込んだ粉は、色が黒く風味の強いのが特徴。そばの表情を常に見極めながら、水一滴に至る水分量までをもこだわり、みずみずしく、歯触りの良い、甘さと香りが豊かなそばに仕上げています。

打ち立て、茹でたての出雲そばに合わせるのは、揚げたての天ぷら。天然海老や、地元で水揚げされた穴子など旬の食材を使用した天ぷらも人気です。野菜も契約農家さんの農薬や化学肥料を使わず育てられた野菜を中心に使用しています。

島根の郷土料理である宍道湖七珍料理。淡水と海水が混ざり合った宍道湖で獲れるスズキやモロゲエビ、あまさぎ、シジミ、コイ、シラウオ、ウナギを使って作られます。なかでも宍道湖で獲れたスズキを、1匹丸ごと奉書紙と言う和紙で包んで焼いた「すずき奉書焼き（すずきのほうしょやき）」は和紙の香ばしさが感じられる珍しい味わいです。

松江和らくは、生簀から取った新鮮な魚介類を食べられるお店。1階には落ち着きのあるカウンター席があり、2〜3階は個室と宴会場があります。ゆったりとしつつ活気のある雰囲気の中で、ぜひ郷土料理を味わってみてください。

島根には、昔から伝わるちょっと変わったネーミングの名物があります。時代に合わせて知恵を出して考えられた、他の地方では味わえないような独特な食べ物、島根の変わったネーミングの名物グルメとお店をご紹介します。

島根の郷土料理うずめ飯は、たくさんの具材が下に入ったお米に、出汁をかけて食べるご飯です。江戸時代の倹約を強いられていた時代に、おかずをご飯に隠すようにうずめて食べたのが始まりと言われています。島根県産のワサビが効いた味はさっぱりしていて、さらさらとおいしく食べられるのが魅力。

島根の郷土料理を出す遊亀の店内は、とても落ち着く雰囲気で静かにゆったりとうずめ飯を食べられます。

ぼてぼて茶とは、茶碗に入ったお茶を茶筅（ちゃせん）で泡立て、その中に漬物や煮豆などの具材を入れて一緒に飲みながら食べるもの。江戸時代、松江藩主松平不昧公が鷹狩りの際、空腹しのぎに召し上がったと言われます。

塩見茶屋は、散策がてらふらっと寄れるお店。川を眺められるテラス席でぼてぼて茶などが食べられる他、お土産も購入できます。

島根では、古くから地元で愛されるＢ級グルメがあります。ここでは地元民なら誰でも知っているＢ級グルメと、気軽に食べられるお店をご紹介します。

出雲市といえば出雲そばが有名ですが、大社焼きそばも隠れたご当地グルメとして人気があります。大社焼きそばは、自分でつゆをかけて食べる出雲そばから着想を得て、塩胡椒で味付けされた麺に後からソースをかけるスタイル。

人気の観光地、出雲大社からほど近い場所にある、きんぐの大社焼きそばは、普通のソースと辛口ソースから選べ、自分好みの味付けに調整できます。

赤天は、島根の子どもから大人まで幅広く愛されている名物の練り物です。かまぼこ店が、戦後にハムカツの代用として考えたものと言われています。唐辛子が練り込まれているので、断面が赤いのが特徴です。

県内ほとんどのスーパーに置いてあり、多くの居酒屋でおつまみとして出しています。赤天を少しあぶってマヨネーズを付けて食べるのが、地元の食べ方です。

バラの形をモチーフにしたバラパンは、70年以上島根県民に愛されているソウルフードです。味や形、パッケージに至るまで、すべてデビュー当時のまま。クルクルと巻かれたパンの間に入った、クリームの甘さとなめらかなパンは飽きない味。

島根県内のスーパーやお土産屋さんなどで販売しているので、小腹が減ったときやお土産におすすめです。

島根には、お土産やおやつとしても親しまれる名物のお菓子がたくさんあります。縁結びにちなんだものや昔からある気品溢れるもの、思わず笑顔になれる見た目をしたものなど、ぜひ食べてほしい島根のお菓子をご紹介します。

來間屋生姜糖本舗（くるまやしょうがとうほんぽ）の生姜糖をひとつずつ包んだ、ハート型のおしゃれなお菓子。お薬の袋みたいなパッケージがなんともユニークです。

出雲の特産品である出西生姜（しゅっさいしょうが）を使った昔ながらの生姜糖を使っており、ほんのりとした辛さとさわやかな甘さが味わえます。

桂月堂の出雲三昧は、白玉粉を用いた求肥と粒入り小豆羊羹、諸越粉という小豆を挽いて粉にしたものを用いた落雁で3段重ねにした手の込んだ和菓子。緑茶や抹茶など濃いめのお茶と相性が抜群です。

島根県出雲市は、ぜんざい発祥の地。出雲地方では、旧暦の10月に全国の神様が集まるお祭り「神在祭（かみありさい）」が行われ、神在餅（じんざいもち）が振る舞われました。この神在餅のじんざいがなまって伝えられ、ぜんざいになったと言われています。

出雲は縁結びの神様がいることで有名なので、出雲ぜんざいは縁結びスイーツとして人気があります。特に出雲大社周辺には甘味処やカフェが立ち並んでおり、多くのお店で出雲ぜんざいが食べられます。散策がてら味わってみるのも良いかも。

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豊かな自然に囲まれた島根には、海や湖、野菜など豊富な食材による名物グルメがたくさんあります。贅沢な気分が味わえる郷土料理や気軽に食べられるＢ級グルメなど、食事の選択肢がとても広いのも魅力。また、昔ながらの和菓子やユニークなお菓子もあるので、食事やお土産の購入を楽しみつつ旅行を満喫してください。

※掲載されている情報は2022年4月時点のものです。掲載情報は予告なく変更になる場合があります。