喫茶店が多い街として知られる名古屋。観光客だけではなく、地元の人からも愛されている喫茶店が数多くあります。まずは、名古屋に根付いている喫茶店文化や名古屋名物のモーニングについてご紹介します。

喫茶店文化が根付く街、愛知県名古屋市。諸説ありますが、喫茶店文化の起源は「茶の湯」であるとされています。

かつて名古屋周辺を治めていた尾張徳川家は、茶道や舞踊などの芸事に熱心でした。そしてその影響を受けた庶民の間で「茶の湯」が広まり、今の名古屋の喫茶店文化につながったといわれています。また、江戸時代にお茶を楽しむ文化が根付いたことも理由の1つ。

その他、名古屋には製造業の工場が多く、社内で打ち合わせをすると機械の音がうるさいため、近所の喫茶店を積極的に利用していたことから喫茶店の数が多くなった、という説もあります。

名古屋名物の1つとして有名な喫茶店のモーニング。このモーニングは、愛知県一宮市が発祥といわれています。

昭和30年代前半に、とある喫茶店が朝のサービスとして、コーヒーにゆで卵、ピーナッツを付けたのがきっかけなのだそう。他のお店でもこのサービスを真似るようになり、次第に名古屋へも広まって、名古屋名物となりました。今では、名古屋の多くの喫茶店でモーニングが提供されており、その内容はバラエティに富んでいます。

まずは、ディープな名古屋の喫茶店文化を体感できる老舗喫茶店をご紹介します。何十年も愛されている老舗喫茶ならではの魅力がたっぷり詰まっています。

名古屋駅から徒歩約10分、国際センター駅から徒歩約2分の場所にある「コーヒーハウスかこ花車本店」。ヨーロピアンアンティークをイメージした店内は、タイムスリップしたようなノスタルジックな雰囲気が漂います。名古屋で初めて自家焙煎コーヒーを出したお店と言われており、2022年4月に創業50年を迎えました。

バタートーストに北海道産の小豆を使用したあんこと生クリーム、自家製フルーツコンフィチュール4種をトッピングした「シャンティールージュスペシャル」は大人気のメニュー。味はもちろん、カラフルで可愛いビジュアルも人気です。

伏見駅から徒歩約4分の「珈琲処カラス」は、1972年創業の老舗喫茶店です。各地のグルメを食べ歩く人気ドラマにも登場したことがあります。

黒を基調としたレンガ造りの店内には、アンティークな置物、古時計などが置かれクラシカルな雰囲気。お店手作りのこんがりトーストにマーガリン、あんこ、ホイップクリームを挟んだサンドが人気です。また、ランチタイムには、カラス特製カレーやオムライスも楽しめます。

地元の人から愛されている「純喫茶ボンボン」は、高岳駅から徒歩約5分のところにある昭和の雰囲気漂う喫茶店。豪華客船のような4階建ての建物や、多彩な素材が使われている外壁など、こだわりが随所に詰まっています。ぱっと目を引く朱色のソファも、50年以上メンテナンスしながら使われているもの。

看板やカップ、紙ナプキンなどのロゴマークはすべて違うので、待ち時間に見つけるのも楽しみの1つ。人気のメニューは、懐かしさを感じるプリンやフルーツサンデーなどです。その他、ケーキも常時約30種類以上あります。230円～300円台と価格がリーズナブルなのも魅力です。

名古屋には、ニューレトロな雰囲気を感じさせるネオ喫茶や、童話の世界のような可愛らしい空間が広がるお店など、さまざまな喫茶店があります。ドリンクやフードメニューはもちろん、外観や店内も楽しめるおしゃれな喫茶店をご紹介します。

地下鉄栄駅から徒歩約5分の場所にある「珈琲店 長靴と猫」は、童話「長靴をはいた猫」をイメージしたメルヘンチックで可愛らしい雰囲気の喫茶店です。コーヒーは注文が入ってから豆を挽きドリップされるので、豆本来の味や香りを堪能できます。

カウンター席を利用すれば、100種類以上あるカップの中から好きなものを選べるのも魅力。ファンの多い小倉トーストのモーニングセットは、塩とゴマの入った小倉ペーストと生クリームの組み合わせがたまりません。

木目調でアットホームな雰囲気の「シヤチル」は、今池駅から徒歩約5分の場所にあります。クラシカルな喫茶店とモダンカフェの雰囲気が融合した、名古屋の喫茶店文化に新しい風を巻き起こしているグランド喫茶として人気。喫茶店メニューのコーヒーやクリームソーダに加え、夜はアルコールも楽しめます。

小倉あんとバターがたっぷり詰まったあんバタサンドや、がっつりと食べ応え抜群の牛バラ肉のソルトビーフサンド、厚めの卵焼きが挟まったたまごサンドなど、フードメニューも充実しています。

「喫茶ゾウメシ」は、名古屋駅から徒歩約15分の懐かしいのに新しいネオ喫茶。「プリンアラモード」や「クリームソーダ」などレトロなメニューが豊富です。ゾウのクッキーをのせたスイーツやドリンクは見た目も可愛く、特に人気があります。

また、肉みそがのったメニューや味噌煮込みうどんなど、こだわりの味噌を使ったメニューもおすすめです。

名古屋の喫茶店で外せないのがモーニング。多くのお店でモーニングが提供されており、メニューもさまざまです。ここでは、名古屋を訪れたらぜひ食べておきたいモーニングのある喫茶店をご紹介します。

「喫茶モーニング」は名古屋駅から徒歩約9分、名古屋駅西銀座通商店街にある喫茶店。古民家を利用したお店には、懐かしくて新しい雰囲気が漂います。こちらのモーニングは、オープンからクローズまで1日中注文できるのが特徴。ドリンクを頼めば、トースト・ゆで卵・サラダ・ヨーグルトが基本のモーニングとして、無料で付いてきます。

また基本のモーニング以外に、ドリンク代＋追加料金で注文できるセットメニューもおすすめ。チキンカレーセットやサンドイッチセットなどから選べます。クッキーやケーキなど追加メニューも豊富。メニューを組み合わせて、自分好みのモーニングにアレンジしてみては？

「喫茶 ニューポピー」は国際センター駅から徒歩約5分の場所にある、蔵を改装して作られた喫茶店です。どこか懐かしいレトロな雰囲気と新しさが融合した居心地の良い店内で、ゆっくりと過ごせます。

8:00〜11:00の時間はモーニングを提供しており、ドリンクを注文するとトースト・ゆで卵・サラダが付いてきます。また、追加料金を払えば小倉あん、またはローゼルジャムのトースト、ミニカレーライスから選ぶことも可能です。人気メニューでもあるカレーライスには、コーヒーで炊いたコーヒーライスが使用されており、ニューポピーならではの味を楽しめます。

名古屋観光や喫茶店巡りを楽しむなら、「名古屋東急ホテル」を旅の拠点にしてみてはいかがでしょうか。地下鉄「栄駅」12番出口から徒歩5分と観光に便利な上、今回ご紹介した名古屋周辺の喫茶店にもアクセスしやすい場所にあります。

ヨーロピアンエレガンスをコンセプトにした客室は、ゆったり落ち着ける空間で、観光や喫茶店巡りで疲れた体をゆっくり休められます。素泊まりプランもあるので、名古屋東急ホテルでゆっくり休んだ翌日の朝に喫茶店モーニングを楽しむのもおすすめです。

水のせせらぎと4階までの吹き抜けが開放的な「グリンデルワルド」では、アフタヌーンティーセットやホテルパティシエのケーキ、美しく盛り付けられたパフェなどを提供しています。特にアフタヌーンティーセットは、季節ごとのスイーツを優雅に味わえると人気。ホテルに宿泊している方もラウンジのみ利用の方も、ゆったりとした時間と極上のホテルスイーツを楽しめます。

歴史ある老舗喫茶店から話題のニューレトロ喫茶店まで、喫茶店文化が根付く名古屋にはさまざまなお店があります。今回ご紹介した喫茶店には、こだわりのメニューやそのお店ならではの雰囲気があるので、きっと満足できるはず。個性豊かな名古屋の喫茶店で過ごす、素敵な時間を満喫してください。

※掲載されている情報は2022年8月時点のものです。掲載情報は予告なく変更になる場合があります。