ホテルの歴史を見守ってきた篠田 桃紅氏の作品
フロントレセプションに飾られているのが、水墨抽象絵画の第一人者、篠田 桃紅氏による二幅対(にふくつい)の水墨画です。一つは旧ホテルのスイートルームに飾られていた篠田氏の代表作「無題」(1963年作)。1966年に来日し宿泊したビートルズが、この作品に感動し、作品を描いた筆と同じものを購入したといわれている逸話はあまりにも有名です。もう一方は、ザ・キャピトルホテル東急がオープンする際に篠田氏が描いた「豊」( 年作)。この相対する二つの作品は、新旧のホテルをつなぐ象徴となっています。
多岐に渡っての活動を行い、人格者としても魅力のある篠田氏の作品は、日本料理「水簾」やスイートルーム、クロークカウンターの背面壁など、ホテルを象徴す場所に飾られており、それらを見つけることも楽しいものです。
ゆっくりと館内を巡っていただくと、他にも数々の美術品があり、お気に入りの作品が見つかることもあるかもしれません。
ホテルが大切に受け継いできたアートに直に触れ、心地良い時間を過ごしながら、やすらぎのひとときを皆さまに味わっていただければと思います。
篠田 桃紅 しのだ とうこう
1913年中国大連生まれ。5歳で初めて墨と筆に触れ、以後独学で書を極める。第二次世界大戦後、文字を解体し、墨で抽象を描き始め、1956年に渡米し個展を開催し、高い評価を得る。2021年3月逝去、享年107歳。
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